vol.086 選択科目とHSK補講

選択科目とは、選択する科目です。笑


その前に、必修科目を見ておきましょう。
普段の授業にはこんな科目があります。

●総合・精読（文法が中心）
●口語
●聴力
●閲読（長文読解）
●作文

多くの大学で午前中4コマ、
週20コマ前後の必修科目があります。


これら午前中のお勉強系科目の他に、
主に午後に開講されるのが選択科目です。

オーソドックスなのが次の3科目。

●書道
●太極拳・武道
●絵画（中国画）


他にも、文科系科目では、

●中華料理
●二胡
●篆刻
●映画鑑賞

お勉強系では、

●ビジネス中国語
●発音矯正
●HSK補講

などがあります。



さて、この選択科目、
果たして大学選択のポイントになるのか？



例えば定年退職後のセカンドライフとか、
子供の手が離れたので中国で生活体験とか、

だったら選択科目メインで良いと思います。
ぜひぜひ、楽しい毎日を過ごしてください。



が、しかし、

会社を辞めて中国留学、
中国語をキャリアに転職、起業。
そういったプランを持っての留学であるなら、
選択科目は無視すべきです。


語学なんてそんな簡単に身につくものではありません。
しかも、中国に留学する日本人は毎年2万人弱。
日本語検定1級に合格する中国人も毎年万人単位です。

彼らと再就職の椅子を奪い合わないといけない。
息抜きで趣味の太極拳を、なーんて、
舐めたこと言ってたらあとで痛い目に遭います。

太極拳をする暇があったら、
単語の10個でも覚えてください。
そこまでのハングリーさを持てない人に、
語学で転職なんて無理です。
キャリアアップ目的の留学に息抜きなんてありません。



じゃぁ、発音矯正とかビジネス中国語とか、
お勉強系の選択科目はどうなのか？

これが非常に悩ましいんですよね。



選択科目って、
必ず絶対に開講されるってわけじゃないんです。
ある程度の人数が揃わないと開講されません。


なので、
先学期は発音矯正があったけど、今学期はない。
去年までずっと二胡があったのに、
今年からは人数が集まらず閉講になった。
そんなことがよくあるんです。

ですから、選択科目で大学を選ぶのって、
実は非常にリスクが高いんです。



大規模校は話が別です。
留学生の絶対数が数百人とか数千人いますので、
太極拳とかオーソドックスな科目は、
ほぼ間違いなく毎学期開講されます。

ただし、大規模校であるがゆえに、
1クラス人数は多くなってしまいますし、
学生の過半は日本人と韓国人です。

学習環境と選択科目。
優先するなら、もちろん学習環境ですよね。




もう一つ。
HSK補講について。


HSKとは、中国語の資格試験です。
ＴＯＥＩＣの中国語バージョンと考えてください。
これの対策授業がHSK補講です。


結論から言いますと、
HSK補講の有無で大学を選ぶのはナンセンスです。



というのも、
よっぽどウルトラビッグな大規模校を除いて、
HSK補講は1クラスしか開設されません。

1クラスだけってことは、
初心者から高級者まで、
レベルの違う学生が一緒くたに集まります。
しかも20人とか30人とか。

簡単すぎる問題が出てきたり、
説明聞いてもチンプンカンプンなのが出てきたり。

その上、大人数だから、
質問とかもしにくい。

はっきり言って、
時間のムダです。



それにHSKってセンター試験みたいなもので、
出てくる問題のパターンは決まってるんです。
要は、どれだけ問題をこなして、
どれだけパターンを身に付けるかです。

であるならば、
HSKの対策問題集を買ってきて独学し、
分からないところを、先生に個人的に聞きに行く。

レベル不均衡の大人数集合教育より、
その方がはるかに効率良いですよ。




------------------------------------------------------------
【今週のまとめ】
1) 語学留学で選択科目に時間を割く余裕などない
2) 毎学期、必ず開講されるとは限らない
3) HSK対策は独学の方が効率が良い
------------------------------------------------------------


→ 次へ：国籍構成
← 前へ：1人部屋と2人部屋
→ 大学選びの秘訣：目次に戻る
→ 中国留学ゼミナール 目次に戻る

→ 「中国留学情報」トップページへ

留学お手続き代行

中国語が話せない、手続きの仕方がよく分からない、大学に連絡が取れないといった方のために、「中国留学情報」では留学お手続きの代行を行っております。お手続きの流れ、費用についてはこちらのページをご参照ください。お手続きのお申込み、中国の大学についてのご質問などは下記メールフォームからお気軽にご連絡ください。